2016年9月26日月曜日

マラソン/動乱のエピソード編その16


マラソン
~マラソンは新しい幸福感が得られるぞ!~

超のつくマラソンブームだ。大阪マラソン、神戸マラソンなど大都市での大型大会が続々と生まれ大変盛況だそうだ。エントリーも大変なことになっているようである。
東京マラソンのエントリーにおける倍率は約10倍。3万人に対し30万人が申し込んでいるのだ。参加費は10,800円である。プレミアムメンバーというのもあって、年会費4,320円を払うと先行予約枠に入れるらしい。しかしそれでも当選は難しい。確実なのはチャリティランナーというやつで、10万円以上寄付すれば良いそうだ。参加費は別である。さすがにこれは一杯にはならないようだが・・・。

私がかつてレースに出ていた頃のエントリー料は3,000円~5,000円くらいが相場であったと思う。年々上がっているようだが、1万円を高いと思うか安いと思うかは人それぞれだ。しかし東京マラソンは参加する価値があると思う。
何せ、交通規制をして車道を走るというのはものすごい新鮮な感覚なのである。優越感を感じる。経験したことのない新しい世界だ。どうだどうだ、俺の道だぞ、てな感じか。沿道の皆さんが応援してくれるのも嬉しいものだ。そういう意味では今まで未体験の新しい快感を得られるのである。東京マラソンはその極致だと言える。

私も40歳から50歳までの10年間くらいはよくレースに出ていた。フルは機会に恵まれなかったが、ハーフは十数回参加している。最初に走ったのは新潟マラソンのハーフであった。当時は新潟支店の営業課長をしていたのだが、飲んだ席で上司のSさんに「ハーフマラソンくらい走れないヤツは男じゃない」などと挑発され、酔った勢いで「上等ですよ。出ればいいんでしょ、出れば!」とか何とか言ってしまい引っ込みがつかなくなり、たいした練習もせずに参加したのである。元々ジョギング程度は続けていたので何とかなると軽く考えていたのだ。

前半の10kmは好調で、50分を切るペースで折り返した。何だ、走れるもんだな、と快調に飛ばしていたら、15km付近でスタミナ切れになった。これは衝撃的だった。さっきまで絶好調だったのに突然ふくらはぎの辺りがパンパンに張って、足が上がらなくなったのである。本当に驚いた。一体何が起きたのか分からなかった。ここからが地獄であった(*_*;
目標タイム2時間切りをSさんとニギっていたので、必死で足を上げ前に進もうとするが足が重くて上がってくれない。
それでも歯を食いしばって、泣きそうになりながらも1時間58分20秒でゴールした。ゴールして談笑する人達や軽くジョギングする人達の横に、瀕死の状態で倒れ込み仰向けになって空を見上げた。10月10日体育の日。抜けるような青空だった。私はそれまでに一度も感じたことのない、今までと違う種類の幸福感を感じた。

子供の頃からテニスをしており、真夏の3時間のシングルスなどハードな極限までのスポーツはしていたつもりだったのだが、マラソンの自分の限界を超えた達成感はそれまでのものとは違っていた。マラソンはただ走るだけである。原始の時代からDNAに組み込まれたこの「走る」という行為で自分をギリギリまで追い込んだのは本当に初めての経験だったし、その達成感、幸福感はそれまでとは異質なものであった。勿論マラソンには様々な楽しみ方があり、私の申し上げているのはその一つに過ぎないのだろう。それでもエントリーが増え続けるマラソンブームの一面を表わしているのではないかと思う。

私を挑発したSさんは体育会系で無茶苦茶無鉄砲な人である。酒をさんざん飲んだ挙句夜の12時に、マラソンの練習をすることを思い立ち、皮靴、背広、ネクタイのまま日本橋から葛西までの10kmを走って帰り、汗びっしょりで家に着いたら奥様がその異様な様子を見て泣き崩れた、というようなすごいエピソードに事欠かない。
しかし、Sさんがあの日酔っ払った拍子にたいした考えもなく私を挑発しなければ、私がマラソンに出会うこともなかったのだ。その意味では本当に感謝している。

私は一時ヘルニアとなり、今はレースを走ることはできない。しかし、いつかはまたフルマラソンを、と夢見ている。フルマラソンとは頂である。人はみな頂を目指すものなのだ(^^)/



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