2017年1月23日月曜日

「サウナ」はおやじのオアシスだぁ!/錯乱のエピソード編その6

<作画:みやかね にわとり>

~サウナはおやじのオアシスだぁ!~

 私はサウナ好きである。おやじにはサウナ好きが多い。

 全国様々な土地に転勤したが行く先々で行きつけのサウナがあった。銭湯に併設されている安価なところによく行っていたのだが、行くといつもいるおやじがいた。
 いつもいるなぁ、よく来てるなぁーと感心したものだが、多分向こうもそう思っていたのだろう(^^;)
 サウナは健康に良い。新陳代謝を高め血流を良くする。老廃物を汗と共に排出しお肌もツルツルになる。良いことずくめである。
 しかしサウナは暑い。あまりに暑いので早く出たいと思う。しかしそれでは意味がないので何とか我慢する。

 誰か先に入っているような場合は、こいつが出るまでは何とか我慢しようなどと考える。こいつが出るまで我慢できれば俺の勝ち、などと勝手に勝負する気持ちになったりすることもある。
 ところがそういう時に限って相手(こちらが勝手に思っているだけだが)がなかなか出て行かないのである(-"-)

 暑い、ともかく暑い・・・。もう出たくて出たくて仕方ないのだが、男が一度勝負を賭けたら負ける訳には行かないのだ。必死の思いで我慢するが、それでも相手もしぶとく食らいついて来る(こちらが勝手に思っているだけだが)。
 あまりの苦しさに、(こいつ、もしかしたら俺に喧嘩売っとるんかい?!)などと思い横目で睨み付けてみたりする。
 そしてようやく相手がサウナ室から出て行くと心底ほっとする。よっしゃー!勝ったぁぁぁ!と心の中でガッツポーズをキメながらも、あたふたと後を追うように出て行くのであった(^^;)

 それにしてもサウナは100度もあるというが、何故火傷しないのか不思議である。風呂の温度は40度前後だし、100度のお湯をかけられたら大火傷間違いなしなのだ。
 一度会社の飲み会で論争があり、あれは摂氏ではなく華氏での表示なのだ、という結論に落ち着いたことがあった。
 ものを知らないおやじの集りで恥ずかしい限り(^^;)であるが、よく考えたら今時華氏なんて使うはずないし、華氏100度を調べたら摂氏37.8度であった。そんな体温並みのサウナがあるはずがない。

 火傷しないのは水と空気の熱伝導率の違いらしい。空気は分子が微小なため身体への影響が小さく、また掻いた汗が蒸発し身体の周囲に冷たい空気の層を作るため暑く感じないのだそうである。
 そんな基礎的な知識もないまま長年サウナ通いを続けていた私であったが、サウナでは忘れられない出会いもあった。

 課長時代に高田馬場のサウナによく行っていた時期があった。ある時サウナ室に入って行くと奥の方にものすごく体格の良い人が座っていた。何だか見たことがあるような感じの人である。ちょっと薄暗いサウナ室の中で目を凝らして見てみると、プロレスラーのラッシャー木村さんであった。おー、ラッシャーさんだ!と驚喜した。私は実は無類のプロレス好きだったのだ。そして国際プロレス時代からのラッシャーさんのファンでもあった。当時は国際プロレスが崩壊し、ラッシャーさんも新日本から全日本に移ったあたりだったと記憶している。
 サウナ室では勿論素っ裸である。そんな状態で失礼だとは思ったが、憧れの人に出会った私はとても舞い上がってしまい、失礼を顧みず話しかけてみた。
「ラッシャーさん、私大ファンなんです。頑張ってください!」
 すると、ラッシャーさんはにっこり笑ってこう言ったのだ。
「ありがとうございます。ところで何か良い仕事ないですかぁ?」
 爆笑した。一流の人はギャグもキレるのである。見も知らない裸の若造から突然話しかけられてもきちんとネタを振ってくれるサービス精神は本当に立派であった。
 2010年68歳で亡くなられたが、人望のある誠実で素晴らしい人であったそうである・・・。

 また、逆にちょっとややこしいこともあった。
 やはり課長時代なのだが、水道橋のちょっと高級なサウナにも時々行っていた。
 それは、ちょうど巨人の槇原投手が完全試合をした夜であった。

 数十人も入れるそのサウナ室だった。私はいつものように重い引き戸を開けた。その瞬間に足がすくんだ(*_*;
 中にいた十数人の人が全員刺青をしていたのである。一人残らず全員である。
 当時は銭湯やサウナにそういう人はつきもので別に珍しくもなかったが、普通は刺青の人の方が圧倒的に少ないものである。 会合の帰りだったのかどうかは知らないが、大人数で全員裸で刺青という光景は異様であった。
 一瞬入るのを躊躇したが、開けてしまったものは仕方ない。私は目を伏せながらそーっとサウナ室に入り、端っこの方に身を縮めて座ったのである。
 とても居心地の悪い時間が流れた。私だけが違う、ということにこんなにストレスを感じるとは思わなかった。あー、俺もせめてタトゥーでも入ってればなぁ、などとつい考えてしまうのであった。
 勿論サウナを出て我に帰ればそんな感情は跡形もなく霧散するのだが・・・(^^;)
 
 しかし、サウナは私のストレス解消の癒しのスポットであり、心のオアシスだった。
 そうだ!サウナはいつの時代もおやじのオアシスなのである。




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