2017年2月10日金曜日

「鞄」サラリーマンはカバンを網棚に置くな!/錯乱のエピソード編その11

<作画:みやかね にわとり>


~絶対に鞄を網棚に置かない理由を告白!~

 サラリーマンには鞄が付き物である。特に営業マンはお客様訪問時に資料等を持参しなくてはならないので欠かせない必須のアイテムなのだ。

 今では考えられないかもしれないが、若い頃は会社支給の鞄を使っていた。同じ会社の営業マンが全員同じ鞄を持っていた時代があったのである。
 オーソドックスな形のビジネス鞄であったが、昔は今と違って資料はともかくすべて紙だったので、普通に営業に廻るにもかなり大量の冊子など入れていた。
 私は保険会社に勤務していたので料率表という分厚い冊子を持参していたが、それが種目毎になっていたのでそれだけでもかなりの量があった(+o+)
 私はそもそも整理が悪い。何でもかんでも鞄に詰め込もうとしてしまう。なので、鞄はどんどん膨れ上がり、結局巨大な黒い餃子みたいになっていた。
 恥ずかしい。恥ずかしいが仕方なかったので、それを毎日毎日持ち歩いていたのである。
 しばらく使っていると、あまりに詰め込み過ぎるのが原因でチャックが壊れたり、取っ手が取れてしまったりしたものである。整理の悪い私はそれほど鞄を酷使していたのだ(=_=)

 その後会社の鞄は何となく流行らなくなり、自前でアタッシュケースを持つのが主流となった。サイズも大きくなって容量も増えたのだが、さらに重くなってしまった。
 今はショルダーベルトタイプの鞄が普及して、結構肩にかけるのが当たり前になっているが、当時はそんなタイプはあまり無かった。鞄もアタッシュケースもすべて手に持つのである。相当重いし電車で移動する際には邪魔である。つり革を持って鞄を持てば何もできない。本も読めないのである。スマホどころかウォークマンさえ無い時代の話だ。

 私は活字中毒で本が無いのは耐えられない。電車でぼーっとしてるのはとても苦痛なのだ。そこでアタッシュケースを網棚に載せて本を読んでいたのだが、それが何度か悲劇を生んだのである(/ω\)
 最近は網棚に鞄等の荷物を載せる人がめっきり減った。個人情報等の観点から鞄の紛失や盗難を警戒しているからだろうか。昔はみんな平気で鞄を載せていた。
 仕事中に電車に乗っていて、アタッシュケースをいつものように網棚に載せていた。席が空いたので荷物はそのままにして座って本を読んでいた。電車を降りようと立ち上がって網棚を見るとアタッシュケースが無いのである。びっくりした( ゚Д゚)
 焦って周りを見回すと、何故か隣の席の床に置いてあるではないか。なーんだ、下に置いたのか、と手に取って電車を降りた。しかし何だかちょっと違和感があるのだ。よくよく見てみると、何と私のアタッシュケースではないのだ。うへー!と思った(+_+)
 誰かが間違えて私のアタッシュケースを持って行ってしまったのである。どうすることも出来ず困り果てたまま会社へ戻ったら、間違えた人から電話が入っていて、その日のうちに届けてもらい事なきを得た。中に補充用の名刺を入れておいたのが功を奏したのである。やっぱり名刺は入れておくものだなぁと思った。
その時は実害は無かったのだが、次の時には遂に地獄に堕ちた。
 
 夜中にべろべろに酔っ払って最終電車に乗った。立っているのもやっとくらいだったので、網棚にアタッシュケースを載せつり革に掴まっていた。

 そして駅に着いてそのままアタッシュケースを忘れ電車を降りてしまったのである。
 電車を降りてすぐ気付いた。やばい!と思い、血が逆流して酔いが一瞬で醒めた。電車に戻ろうと駆け寄った瞬間に、無常にもドアが閉まった。
 あああああああああああ~、と思った。もしかしたら叫んだかもしれない。走り出した電車を追って無意識に駆け出した。追いすがるように右手を上げていたようにも思う。
 もう30年も前のことなのにイメージは鮮明だ。それくらいショックだったのである(=_=)

 最終電車が行ってしまったホームは閑散としていて、私だけが世界から取り残されたようにポツーンと立ち尽くしていた。
 アタッシュケースには何故か個人の銀行印やら何やら、ややこしいものが満載であった。駅員にも話し、遺失物も当たったが出て来なかった。後日銀行で印鑑を変更したり、結構大変な手続きが必要となり悲惨な目に遭った。
 絶対に・・・私は思った。絶対にもう二度と、網棚なんかに荷物は置かない。特に鞄やアタッシュケースは死んでも置かない・・・。
 この誓いは半分破られ半分守られた。


 その後網棚に手土産を3回、ケースに入った礼服を1回忘れた。しかし、鞄やアタッシュケースは一度たりとも置いたことはないのであった・・・。
 
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