2017年3月6日月曜日

サラリーマンは転職はするのとしないのとどちらが正解?!/サラリーマンの王道

<作画:みやかね にわとり>

~転職は、するのとしないのとどちらが正解か考えてみた!~
 
 あるアンケートによれば、転職経験のある人は全体の半分強、転職したことはないが検討したことがある人は20%強、検討したことがない人が25%程度ということらしい。なるほど、感覚的にもそんなものかな。
 全体の75%の人に転職願望があるということだから、仕事に不満がある人の方が圧倒的に多いということだろう(=_=)

 当たり前である。そもそも仕事は楽しいものではない。明らかに辛いものだ。仕事そのものが自分に合っていないと感じていたり、職場の人間関係に問題があったり、収入が自分のイメージと相違していたり、サラリーマンは様々な不満や不安を抱えて日々働いているのだと思う。

 かく言う私も転職願望は非常に強かった。そもそも営業マンに向いていない内気で気弱な性格である。深く考えもせず損保業界に就職し、入ってみれば予算達成一直線の営業マン稼業だ。性に合わないなぁと感じていた。
 20代は何となくバタバタと過ぎたものの、こりゃどう考えても俺のやるべき仕事じゃないよな、転職しようか、と考え始めたのは東京の本店にいた30歳くらいの時であった。
 ちょうどその頃、コピーライターの仕事が脚光を浴び始めた。糸井重里、畑中清など、スターとも言えるコピーライターが続々とマスコミを賑わせ、元々超文系であった私の血が騒いだのである。
 おー、これだ!これが俺の求めていた仕事だ!そう思ってはみたものの既に中堅社員。転職先もなくただ辞める訳には行かない。そこで、宣伝会議という広告業界の業界誌の「コピーライター養成講座」という通信講座を見つけて受講してみることにした。毎月課題提出を行い、一年後無事卒業。同時に「宣伝会議賞」というプロのコピーライターが中心のコンテストに応募し、見事にプロを押しのけて入選を果たしたのであった。その頃、別なコンテストでも二つ入選しており、私は意気揚々とそれらの実績を携え転職することを決意したのである。
 インターネットなどない時代の話だ。私は就職情報誌を買い、募集のあった大手広告代理店やメーカーの広報部などに次々に履歴書を郵送したのだった。コンテストでの数々の入選実績のある前途洋々たる人材である。当然どこかに入れるもの思っていた。 
 あー、保険の仕事もこれまでかぁ。俺は新しい海原に漕ぎ出すんだなぁ。自分に合った、遣り甲斐のある仕事に変わるんだ。男一匹やりたいことを一直線にやる方が良いに決まってる。失敗するかもしれないが、そん時ぁそん時だ。波乱万丈も良いさ。何だか人生って結構面白いもんなのかもなぁ、などと生ぬるい感慨に浸っていたりしたのであるが、待てど暮らせど面接の連絡すら一切来ないのである(-_-;)
 そんなはずはない。俺ほどの人材を無視するのはおかしい。もしや郵便局の陰謀なのではないのか、うちの地区の配達員が俺の採用通知応募しただけで採用されるはずはないのだが(=_=))を破棄したのではないか"(-""-)"などと思ってみたりしたが、全く何の音沙汰もないまま時間ばかりが過ぎ、そのうちに何と今の会社で課長に昇格してしまったのである。

 おめでとう、おめでとうと周囲から言われ、あーどうもどうもとバタバタバタバタ準備をしているうちに何となく転職のタイミングを逸し、そのまま会社に居続けることとなった(=_=)

 しかしよくよく考えてみれば私の転職活動はあまりにも贅沢で、しかもテキトーであったことに気付く。そんな大手の有名な会社が、経験もない異業種の営業マンを採用するはずがないのである。いくらコンテストの入賞歴があるとは言え、所詮は素人の域を出ないようなヤツとは会うだけ無駄、ってなもんなのだろう。キャリアを重ねたプロが応募するような企業ばかりを選んで履歴書を送った、私の初歩的なミスであったのだ(/ω\)

 実はこの話は誰にもしていない。当時はまだ終身雇用のイメージが残っており、仕事から逃げ出すようで罪悪感があったし、職場環境も良く上司にも恵まれてた為とても誰かに言える感じではなかったのである。

 私の場合、その後様々な紆余曲折を経ながらも何とか役職が上がって行くことになるのだが、どんな役職にいてもずっとこの転職の失敗のことが心に残っていた。あの時辞めていたらどんな人生になったのだろう、ということである。

 残念なことに人生は一度しかなく、やり直す事は出来ない。そして二つを同時に選ぶ事もできない。転職で言えば、辞めるか残るか二つに一つ。そういう意味では、人生は膨大な量の激しい二者択一ゲームなのだろうとつくづく思う。
 それも、もう片方を試すことが出来ない以上、自身の選択が正解であったかどうかは最後まで分からないのである。ならば、決めた方を正解と思うしかないのだ。
 あの時にこうしておけば良かったなどといくら悔いても何も良い事はない。選んだ方が絶対正解!そう思っておけば間違いない。そういう意味では転職は、しても正解残っても正解である。 
 しかしただ一つだけ真理がある。迷いに迷っているなら辞めないことだ。本当に辞める決断をする時には、ほとんど迷いは生まれないものだからである。

 私は同じ会社でサラリーマン生活を終える。終身雇用は私が入社した頃は当たり前だったが、今は転職するのが当たり前の時代となった。新入社員は3年で3割辞めるのだそうだ。だから、転職するかしないかなんて全くどちらでもいい話で、そういう時代になったと考えればいいだけである。自分の人生がこれで正解だったと思えるかどうかだけが問題なのだ。

 ならばそれは信念のような、はたまた祈りのようなものかもしれない
 サラリーマンの一番の拠り所はそこにあるのではないだろうか。

※錯乱のエピソード編は本編で完結です(^-^)
3月10日(金)より「混迷のアグリーメント編」連載開始となります。引き続きご愛読よろしくお願いします<m(__)m>

会社を辞めて後悔しない39の質問
俣野 成敏
青春出版社
売り上げランキング: 32,473

0 件のコメント:

コメントを投稿