2016年8月8日月曜日

サラリーマンサバイバルマニュアル⑰パワハラ

パワハラ
~咬みつくオーラを発し自分を守れ!

パワハラ=パワーハラスメントは今や誰もが知っている言葉である。しかし比較的新しい言葉なのだそうだ。2001年にコンサルティング会社の人達が作った和製英語とのことである。
セクハラ=セクシャルハラスメントがアメリカ発祥の言葉であるために世界共通用語として誤認しがちだが、日本固有の言葉なのだ。
セクハラという言葉が日本に入って来たのが1980年代半ば、ということで、それまではそんなはっきりした概念がなかったこともあり、結構ひどいオヤジがたくさんいた。
地方に勤務しているまだ20代の頃に、社員の懇親会に出席した東京の偉いオヤジがセクハラっぽい人で、怒った僕がこっそり「胴上げして落とすぞ」と周囲を巻き込んでやっつけたことがあった。
落ちる瞬間に足を持っていた僕が手を放すタイミングがズレて、何と頭から落下してしまいビビった。まぁ畳だったから大事には至らなかったが、オヤジはしばし失神した。その頃も概念は無かったが正義はあったのである。いつの時代も許せないことは許せないのだ。
また、同じ頃に会社の社員旅行に行った。宴会場で場が乱れて来た時、私の上司の課長が女性社員の膝とか太ももの辺りを触り始めた。止めてください、と言おうとした時、隣の課の課長が怒鳴り声を上げた。
「あんた!何してるんだ!止めろぉ!」
その課長は普段は全然目立たない、居るのか居ないのか分からないようなタイプの人だったので正直びっくりした。立派な人だったんだ、と少し感動した。ところが次の言葉には更に驚いた。「触りたいのはあんただけじゃないんだぁ!」
そりゃ確かにそうかもしれないけど・・・。

その後セクハラは男女雇用機会均等法で法令化され、裁判も数多く行われ判例が積み上げられているが、被害者がセクハラと感じるかどうか、ということが一つの判断の基準となっている。
しかし、パワハラは法整備がされているわけではない。混同されやすいのだが、パワハラは被害者がパワハラと感じることで成立するわけではない。暴行や脅迫などは論を待たないが、例えばミスをした部下を「何やってんだ!」と大声で叱りつけたとする。これはパワハラとならない可能性が高い。しかし、「おまえはクズだ!」と人格否定を繰り返せばこれは明らかにパワハラだ。その中間くらいの発言はどうなるのか。何とも微妙である。
逆に最近は、パワハラと言われるのが恐くて部下を叱れない管理職が増えている、ということも企業では問題となっているようだ。

私はこれらのハラスメントの問題は、立場と自分をごちゃごちゃにするヤツがいるのが原因の一つだと考えている。役職等の立場は、一定の期間会社が与えた役割を担っているだけの話である。どんな役職も任期が終わればただの人だ。自分が偉くなったわけではないのだ。
私は幸いほとんどパワハラの被害に遭ってはいない。死にそうなくらい苦しい事件はいろいろあったが、人格否定のような発言をする上司はあまりいなかった。勿論良い会社だった、ということもあるが、私の性格によるところもあるかも知れない。
私は30歳くらいからずっとロックバンドのボーカルをやっていた。一度上司に「もういいかげんにバンドは止めたら」みたいなことを曖昧に言われた時に、「それなら会社を辞めます」とガブッと咬みついたことがある。上司は面食らっただろうが私は本気だった。誰しも、うー、うー、と低く唸っている犬に手を出したりはしない。
それ以来私に、人格否定やプライベートの事を言われたらすぐに咬みつくぞ、というオーラが芽生えた。この「咬みつくオーラ」は自分を守る一つの武器かも知れない。しょっちゅう咬みついてばかりいるのはただの狂犬だが、何となく「こいつを叩いたら咬みつくかも」と思わせることは必要なのではないか。
人間は所詮は動物である。相手が強いか弱いかには本能的に敏感なのだ。
普段は大人しい人もこのオーラを身につければ上司の見方は変わるはずだ。パワハラ上司の性格を変えるのは難しいが、自分を変えることはできるはずだから。

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