2016年10月17日月曜日

生ビール/咆哮のオピニオン編その2



<作画:みやかね・にわとり>
生ビール
~「生ビールは本当に生なのか問題」に、今こそ斬り込む!~

 生ビールは美味い。サラリーマンの大半は生ビールが好きである。何せ生である。
 生乳、生ハム、生クリーム、生チョコ、生ジュース、生野菜、生キャラメル、生菓子など、生は新鮮で美味しい感じがする。特に、生ビール🍺と聞けば出来立てのビールを想像し心が逸る。

 瓶や缶のビールなんて作り置きした古いやつやないけ!せっかく店に行って飲むんやぞ。そんなもん飲めるかぁい!生じゃ!生ビールじゃぁ!生、早よう持って来んかぁい!しばくぞ、こらぁ!と何故か興奮して関西弁になり叫びたくなるのである。
 しかし何と瓶も缶もお店の生ビールも、中身はまったく同じものだそうである(*_*;
 ぬ、ぬあにぃぃぃぃ(゚Д゚)?!と怒りを覚えるお父さんが100万人くらいはいるのではないか。裏切られた、と感じる人もいるかもしれない。すごい美人だと思って通いつめたホステスがただ化粧が上手だっただけ、みたいにがっかりする人も多いだろう。
私も知った時には愕然とし、そんなバカなと、泡を食って元Sビールに勤務していた友人のIさんの携帯に電話し、嘘ですよねぇ、嘘と言ってください。ねぇ、嘘と言ってよぉぉぉぉ!と別れ話の際に旦那に縋り付く芸者さん的に懇願したのだが、はいはい、それはまったくホントの話です、とあっさり言われてしまい、がっくりとうな垂れ電話を切ったのであった。
なんだよぉぉぉぉ、ちっとも生じゃないじゃ~ん!と叫びたい気持ちをぐっと堪え、奥歯をギリリとばかりに噛み締め、うむむむむ、と唸る。それでは何故「生ビール」などと言うのだろうか。看板に偽りありではないか。
調べてみるとこれは、昔熱処理したビールが主流だった頃の名残りだそうだ。私もCMを何となく覚えているが、1967年に発売されたサントリーの「純生」が熱処理しない生ビールを大量生産した始まりであるのだそうだ。その後、アサヒの「本生」や「スーパードライ」など生ビールがシェアを伸ばし、現在はほとんどが所謂生ビールなのだそうである。そして同じ製品が瓶、缶、お店の樽などの容器に分かれて出荷されているだけなのだ。

 でもお店の生ビールは明らかに美味しいような気がするよな。家で飲む缶ビールとは全然違うもんな、というお父さんも多いのではないか。お店で美人に注いでもらうから美味いんだ、というようなお父さんもいるかもしれないが、そういうわけでもない。秘密はビールサーバーと注ぐ人の技術にあるのだ。
ビールサーバーは炭酸でビールをジョッキに押し出す。その際に炭酸がビールに交じり合い溶け込む。上級者が注ぐと細かく美しい泡が適量ビールの上面を蓋いまろやかな飲み口を演出する。思わずプハーっと声が出る美味さである。生きてて良かったと心から思う。あの時死んでたら飲めなかったよな、と苦境の時を思い涙ぐんだりすることもある。それほどビールの一口目は美味しく、人生にとって貴重な存在であるのだ。
ところが居酒屋などで飲む生ビールでは全然泡が立たないものもある。目の粗い泡がぶくぶくと立っていて、何だかこれじゃ家で飲むのと同じだなぁと不満に思ったことも確かにあった。それでもこれは生ビールだ、家のビールとは違うんだ、と言い聞かせ飲んでいたので美味いように感じていたが、実はそうではなかったのである。味は基本的には同じなのだ。
しかし注ぎ方でここまで変わるのか。そういう意味では美味しい生ビールを出すお店との出会いを、私たちはもっともっと大事にすべきなのではないかと思う。
 夏だろうが冬だろうが18時半の繁華街の居酒屋には、おやじたちのプハーという声が響き渡る。
 このプハーはだいたいお一人様一日一回と決まっている。最初の一口だけである。時たま毎回飲む度にプハーと言い続けている腹の出たおっさんを見かけることがあるが、明らかに飲み過ぎである。プハーは一定量以上を一気に飲まなければ出ない音なのだ。しかもビール限定である。日本酒や焼酎をプハーと飲む人はかなり人生に厳しい問題を抱えた人と断言せざるを得ない。
 生ビールの一口目の喜びは、生きてて良かった!という本能的な感情の迸りだ。そしてそれは一日の仕事に対するご褒美であり、今日の疲れを癒す万能薬でもあるのだろう(^o^)
 若者やおねぇさんにどんなに白い目で見られようとも、生ビールが家のビールと中身は同じであろうとも、おじさんのプハーは永遠に続くのである!


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