そんなに面白くもない新作を観るか、すごく面白い旧作を観るか、は結構迷う問題ではある。
そりゃ制作時期は問わずに面白い作品を観るのがイイに決まっているが、観た結果そんなに面白くもない旧作だった場合のショックは大きい。
新作や準新作は話題性もあるしそれなりに楽しめるものだ。観たけどイマイチだったよね~などと会話に使えたりもするのである。
そんなこんなで旧作はどうしても疎かにされがちなものなのだ(=_=)
ところが最近TSUTAYAでは☆の多い作品をPOP付きでまとめて掲示していたりする。旧作☆4つコーナーとか。
私の行っている店が独自にしているのかどうかは知らないが、これはかなり有り難い。
旧作での☆の数はかなり信ぴょう性が高い。新作ではヤラセ的な操作もあるのだろうが、年月を経た評価ならば当たっている場合が多いだろう。
名作の面白い映画を観る喜びは、あらゆるエンターテインメントの中でも相当上位だと思う。
ならば、「観ずに死ねるか!」である(^o^)/
☆4つ旧作は追いかけるべきなのだ。
名作の面白い映画を観る喜びは、あらゆるエンターテインメントの中でも相当上位だと思う。
ならば、「観ずに死ねるか!」である(^o^)/
☆4つ旧作は追いかけるべきなのだ。
そんな中で以前よりずっと気になっていた作品を見かけた。
それが本作「ショーシャンクの空に」である。1994年の作品なので、もう20年以上も前になる。ネットとかで見ると「主人公が雨を浴びている」ような画像がヒットする作品だ。
やたら評価が高い。「最後まで諦めないことがわかった」とか「希望を失わないことが大切と思った」などのコメントが目につく。
そこで今回はこの作品を観てみることにした。
希望を失わないのは大事だもんね(^-^)
ストーリーはこんな感じ。
若き銀行の副頭取だったアンディー(ティム・ロビンス)は、妻とプロゴルファーの愛人を銃殺した罪でショーシャンク刑務所に終身刑で服役する。無実であったが状況証拠により有罪となってしまったのだ。他の受刑者から性的暴行を受けるなど苦難が続くが、仲間となったレッド(モーガン・フリーマン)などとの交流の中で時が流れて行く。銀行員の知識を生かし刑務所の幹部に取り入ったりしつつも、揺るぎない自我を失わないアンディーはレッドたちに信頼されて行く。しかし止む無く所長の不正蓄財をサポートしているうちに、秘密が暴露されることを恐れる所長と大きなトラブルとなり苦悩する。
レッドはアンディーが死を選ぶのではないかと危惧するが、待っていたのはなんと、予想もつかない怒涛のエンディングだった・・・。
おー、何がなんだかわからないでしょ(^^;)
この話はサプライズ的な要素も結構いろいろあるので、これ以上書くとネタバレになるもんね。
私の映画コラムは徹底的にネタバレを排除したいと思ってるので、どうしてもこんな感じになっちゃうんだよね。
この作品は原作がスティーブン・キングの「刑務所のリタ・ヘイワース」という中編小説だそうだ。
往年の人気女優リタ・ヘワースのポスターがアンディーの独房に貼られているのだが、ポスターが途中からマリリン・モンロー、ラクエル・ウェルチと変わって行くところにも時代を感じるなぁ。
何せ1947年に服役した設定で、そこから20年の歳月を描いているんだよね。
出演している俳優は塀の中でだんだん年老いて行くのがリアルに表現されていて、うーむ20年かぁと唸ってしまう。
しかしモーガン・フリーマンは良いなぁ。どんな作品でも味のある演技をする本当に良い俳優だが、本作の存在感は図抜けているぞ。
ティム・ロビンスも静謐な雰囲気が特異で、静かで不屈の男を淡々と演じていて、なかなかこんな作品は他にないなぁと思ってしまう。
ほとんどのシーンが刑務所の中であり、全体的にはそんなにハデな作品ではないのに、2時間20分ずっとまったく飽きることがないのである。
物語に流れているのは「絶望感」だ。それも無実の罪での終身刑という、果てしなく虚しくやり切れない行き場のない絶望感なのである。
それでもアンディーはレッドに最も大切なのは「希望」だと語るのだ。希望なんて何処にもないはずのアンディーが何故そう言えるのか。それが最後に明らかになって行くのだ。
不屈の魂という言葉があるが、本作ではそれが内に秘めたものであることが表現されている。ともかく諦めず、最後の最後まで希望を捨てずに戦うことが人間が生きるということだ、と言っているのである。
しかもそれをスペクタクルにではなく、静かに表現しているところが素晴らしい。
ラストシーンの美しさは息を吞む。それは映像の美しさだけではない。
人が生きるということの美しさなのだ。
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