免許の更新(後編)運転マナーの地域性について思いをはせた!/コラムの王道



~運転マナーの地域性について思いをはせた!~

 絶体絶命の窮地を切り抜けた(ホントは視力検査しただけ)私は、勇躍講習会場に向かった。


 しばらく時間があったので、休憩スペースで缶コーヒーを飲む。達成感に包まれながら(ホントは視力検査に受かっただけ)飲むコーヒーはやっぱり美味い。

 で、時間が来たので会場に入って行った。

 100人ほど入れる会場に20人ばかりの受講者。平日なので女性の人が目立つ。時間になり講師がやって来た。定年後再就職的なおじさんである。
 おそらく何度も何度も同じ話をしてるのだろうが、余裕があって話も上手い。ややギャグっぽいことも言って場を和ませようとする。

 私はゴールド免許なので講習は30分である。あっと言う間だ。

 様々な話題が出たが興味深かったのはやはり事故に関するデータのことだった。
 交通事故は毎年減り続けており、平成27年度の発生件数は536,899件だそうだ。
 対前年比マイナス6.4%!!
 死者数は4人増え4.117人だが、負傷者数は666,023人でこれもマイナス6.4%。約45,000人も減少しているのだ( ゚Д゚)

 死者数の約4,000人は、勿論多いと言えば多いが、昭和45年のピークには16,765人を記録しているのだから、ものすごい減少なのである(◎_◎;)

 この背景には、シートベルト着用義務化、飲酒運転厳罰化などの法令改正や、車の性能の向上、マナー向上などの各種要因が挙げられている。
 更に昨今の自動ブレーキシステム、自動運転の研究開発など、事故防止への大きな流れは尚も加速を続けており、今後とも大きく減少に向かうのだろうと思う。大変素晴らしいことである。
 
 だが、死亡事故を更に分析すると、歩行中が約5割、自転車搭乗中が2割、バイク搭乗中が4割となっており、自動車運転中の死者は一桁なのである。
 うーむ、と唸る。自動車を運転してる人が一番安全とは、何だかイメージが少し違うなぁ・・・(=_=)
 エアバックなども含め、やはり自動車メーカーにおかげで、運転者の安全は大幅に向上している感じなのだ。



 そんな話を聞いている中で、更に興味を覚えたのが自転車に関する道交法改正の話であった。


 平成276月に「自転車の運転による交通の危険を防止するための講習に関する規定の整備」という新たなルールが導入されているそうだ。

 これは、一定の危険な違反行為(信号無視、指定場所一時不停止、酒酔い運転等)をして、2回以上摘発された自転車運転者(悪質自転車運転者)は、公安委員会の命令を受けてから3ヶ月以内の指定された期間内に講習を受けなければならない、という規定なのである。従わなかった場合は5万円以下の罰金だそうだ。

 ふーむ、こんなのはよく知らなかったなぁ(◎_◎;)

 確かにさぁ、乱暴に自転車を運転してる人も多いし、自転車が人をハネて死亡事故になった、なんていうケースも聞くもんな。
 さて、ここでクイズです。

 276月からの1年間でこの講習を受講した人=悪質自転車運転者は全国で何人でしょうか?



 答えは・・・24人でした。

 わりと少ないですね。まだまだ取り締まりも緩やかなのかしらね。

 なーんだ、そんなもんか、と思っていたら講師が驚くべきことを言い出した( ゚Д゚)


 東京は4人です。

 大阪は何人でしょう?

 答えは・・・・・・11人です。

 じ、じゅーいちにん( ゚Д゚)?????

 大阪だけで24分の11ってことですかい、だんな?半分近くってことなんですかいぃぃぃ???

 と何故か、驚いて刑事に問いかける容疑者みたいな口調になってしまうくらい、私はぶったまげたのである( ゚Д゚)
 半分近くを大阪が占めているというのは驚異的だ(◎_◎;)

 確かに母数が少ないので、取り締まる側の意識の濃淡もあるから何とも言えないのだが、実はこの話を聞いて思い出したことがあった。

 20年くらい前に私は新潟に勤務していた。東京から転勤して行ったのだが、交通マナーのことでちょっと驚いたことがあったのだ。
  私が信号のない横断歩道を渡ろうとして待っていたら、右から路線バスが走って来た。バスが来たなぁ、と通り過ぎるのを待っていたら、バスが止まったのである。あれ?何で止まるんだろう、とぼーっと見ていたら、そのまま動かないのだ。

 あれ?なんで動かないんだろ?と更にぼーっと見てるうちに気が付いた。
 これはもしや、私が横断歩道を渡るのを待っているのでは(◎_◎;)
 これにはちょっとびっくりした。
 東京など他の地域では、そのまま走って行くのが当たり前に感じるような状況だったからである。
 そうなのだ。新潟の人は運転マナーが良いのである。

 さて、新潟で3年半勤務し、私の次の転勤先は大阪であった。
 転勤して間もなく、私は横断歩道で車に3回轢かれそうになった(/ω\)
 新潟の時のままの感覚で、信号のない横断歩道を何げなしに渡ろうとしたら、ものすごい勢いでクラクションを鳴らされ、更に一回は窓を開け「死にたいんかぁ、おのれは、こらぁぁぁ~!!」みたいに怒鳴られたのである。
 びっくりした私は「あぁぁ、すんませんでした~~~!」と思いっきり詫びてしまったのだ。
 うーむ、今にして思えばあれは詫びてはいけなかったのかなぁ・・・。

 勿論程なく慣れてしまい、何とも思わなくなったのだが、かように運転マナーは地域で異なるのだなぁと自覚させられたのであった。

 24分の11という数字を見ながら、私はこのことを思い出していた。
 マナーには地域性がある。良い悪いではないのかもしれない。
 郷に入らば郷に従えと言うではないか。
 仕方ないことなのだ。

 だが、しかし・・・、私はどうしても思ってしまうのだ。
 恐るべし・・・大阪・・・(◎_◎;)

※免許の更新(前編)はこちら↓
http://supersalariedman.blogspot.jp/2017/04/17.html

サラリーマンの王道(4コマ漫画&エッセイ)過去記事リンク集はこちら




交通事故を7割減らすたった2つの習慣
江上喜朗
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 45,101

コメント