2016年12月5日月曜日

「褒める人、怒る人」悩めるサラリーマン必読!マネジメント!4コマ漫画付き/破竹のビジネススキル編その6

<作画:みやかね・にわとり>
 
~怒るのは感情、褒めるのは技術!~

 サラリーマンを長くやっていると感じるのだが、褒められることは少なく、怒られることは多い。別にそんなに失敗が多かったわけでもないと思うのだが、「褒められる」と「怒られる」を数で比較すると9:1か8:2くらいではなかったのか(=_=)
 ただこれは、私が生きて来た「時代」なのではないかと思う。

 その昔、日本の父は厳格であった。一家の大黒柱は黙々と働き尊敬される存在であり、人前では笑うこともなく、家では年に数回しか歯を見せず、うんうん、と頷くだけであった。何せその昔「武士は一年に片頬しか笑わない」と言われていたくらいなのだから、かつては威厳があることが最も重要だったのである。
 子供が良い成績を取って来ても、そうかと言うだけで褒めもせず、しかし怒る時は烈火の如く激しく、悪さをした息子を木刀を持って追っかけ回したりしていたのだ。
 私の父が子供の頃には、祖父が軍刀を抜いて追いかけて来て必死に逃げた、などという話があったように記憶しているが、それはその時代にはそんなに珍しいことではなかったのかもしれない(+o+)

 そんな時代を経て高度成長期に入り、「厳しいのが当たり前」という日本の伝統的な考え方が結構長い間残って来ていたように思う。所謂「精神論」である。
 私が会社に入った当時は、今のようにマニュアルなども無く、仕事は見て覚えるというようなムードだった。上司や先輩の言動や行動を見よう見まねで覚え仕事をしていたように思う。
 課長はいつも厳しい表情で、何かあると部下に厳しく怒っていた。しかしそれが当たり前の時代であったのだ。

 私は若い頃渋谷支社に勤務していた。3年半の在籍中に支社長が3人変わったのだが、3人目のKさんには驚かされた。
 Kさんは、来る日も来る日もひたすら部下を褒めるのである。部下の営業マンが5人いて、次席のYさんはものすごく優秀な人なのだが、あとは6年目の私を筆頭に4年目、2年目、新入社員とあまり使い物にならないような戦力であった。しかしKさんはただただ部下を褒め続けるのであった。
「〇〇君、すごいね~。さすがだね~」
「たいしたもんだよ。立派だね~」
 Kさんはそんなにたいした成果でもないことも、10倍くらい大げさに褒めまくるのだ。
 大きな新規契約でも取ろうもんなら大変な騒ぎである。
「いや~、驚いたよ。すごいね、すごいね、すごいねー!いやー、君ならやると思っていたよ。同期No.1だね!大活躍だね!飲みに行こう!お祝いだ!」
 言われた方は勿論悪い気はしない。何だか優秀な社員になったような気になる。また頑張ろうと思うものである。
 しかしKさんの真骨頂は部下がミスをした時だ。普通は怒ったり、怒鳴ったりするような事でも、決して感情を露わにするようなことはなかった。
「そうか。仕方ないよ。そういうこともあるよ。でも次からは気をつけないとな。そんな顔するなよ。じゃ、飲みに行くか!」
 何かにつけて飲みに行っていたのも(^^;)時代というものかもしれないが、Kさんに怒られるのを覚悟して悲壮な決意で報告に行った私は、感激して泣きそうになったものである。この人のために頑張ろう。この人に付いて行こう、と心から思った。

 しかしこういう人は稀で、当時は怒りまくる人の方が圧倒的に多かったのではあるまいか。所謂恐怖政治的なマネジメントである。「やる気あんのか、こらぁ!」から始まり、
「絶対やれ!」
「死ぬ気でやってみろ!」
「できるまで帰って来んな!」
極めつけは、
「出来なかったら二階の窓から飛び降りろ!」
という凄まじいものまであったようである。

 しかしこの恐怖政治的なマネジメントはすぐに破綻する。出来ない時はいくら必死になろうとも出来ないし、この恫喝は一定の期間を経ると慣れてしまうからである。部下は、はい、はーいと返事をしながらも、あー、また言ってらぁ、と白けながら思うだけなのだ( `ー´)ノ
 その点Kさんの褒めまくるマネジメントは当時は本当に異色で効果的であった。褒めるのが苦手の人が多かった時代に、ここまで褒めまくれたKさんの度量には今更ながら感心するばかりである。

 しかし結局、怒るのは誰でもできるのだ。怒って成果が上がるのであれば、何のスキルも実力いらない。どんな業種でも明日から誰でも簡単に管理職なれるだろう。
 怒る人は感情を抑えることが出来ないのだ。怒ってばかりいる人は、「私は感情を抑えることが出来ないダメ人間です」と宣言し続けているようなものである。
 一方褒めるのは感情ではなくマネジメントであり戦略であり技術だ。元々褒める気質の人などいないのではないか。ここに大きな差があると言える。

 技術を身に着けるのは簡単ではない。勉強し訓練し、毎日努力を重ねることで徐々に上達するのである。
 だから、褒めたり叱ったりする管理職の指導力をシンプルに「技術」と捉えることが先ず肝心である。感情を極力抑え技術を磨くのだ。
 そしてこの技術を高め、もし「部下褒め世界選手権」みたいなのがあれば、出場を目指すくらいの気持ちを有して職務に当たれば、あら不思議景色が変わるのである( `ー´)ノ
 管理職に限らず、周囲の人にサポートしてもらいたい人は同様の考え方でOKである。
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