今月の一本(映画/公開中)「超高速!参勤交代リターンズ」/映画・DVDその6

~予想を超えて更にパワーアップ!驚愕の吹っ切れ方だぁ!~

 先日前作の「超高速!参勤交代」をDVDで観てここに感想などを記した。面白かったけど劇場で観るのは微妙だなぁ、レンタルまで待とうかなぁ、と思っていたのだが、日に日に気になって来た。続編を観たくて観たくてたまらなくなって来たのである。
 時代劇をまったくと言っていいほど観ない私が一体どうしたというのか。自分でも不思議であった。

 最近佐々木蔵之助さんなどがテレビで番宣的に数多く露出しているせいかもしれないし、前作よりネットでの評価が高いのを見ているからかも知れない。
 しかしそういうことだけではなく何だかとても気になるのである。

 前作では老中松平信祝(のぶとき)がめちゃめちゃ悪いヤツで、信じられないようなヒドイ攻撃を仕掛けて来るのにすっかり感情移入してしまい、なんだか真剣に内藤政醇(まさあつ)を応援してしまっていた。それが続編では更に悪どい卑劣な手段を弄して来るらしいのだ。これは行かねばなるまいと思った。万難を排しても行くのが武士の本分である(本当は武士ではないが(^^;))と考えたのだ。

で、行きました。

 んー、行って良かった。パワーアップ度が半端ではないのである(^o^)

 本作は参勤交代の帰りの間に、松平信祝が糸を引く卑劣極まりない偽一揆を湯長谷藩に仕掛けられ、更にそれを材料に藩がお取り潰しになる、という設定である。
 それを阻止するために内藤政醇一行は前回5日で行った参勤交代の行程は何と2日で帰るというのだ。無茶苦茶である。前回が通常10日を5日にするだけでもギリギリで大変だったのに、何と5分の1なのである|д゚)

 更に大岡越前が登場したり、尾張柳生が湯長谷藩を乗っ取ったりとやりたい放題である。最後の合戦では敵1,000人に7人で対抗するのだ。

 これ以上のあらすじは書かないが、全体に流れるのは「昔のプロレス」である。力道山時代のあの血沸き肉躍るプロレスの、勧善懲悪的なDNAなのだ。
 日本のプロレス黎明期を支え、当時火の玉小僧と言われた吉村道明は、タッグマッチでだいたい外人側のコーナーに捕まるのである。そしてボコボコにされ大流血する。
 私の母は観るたびに「吉村逃げろ~!逃げろ~!」と叫ぶのであった。しかしそう簡単に逃げられはしない。
 しかしである。やられ放題にやられるのを、祈るような気持ちで観ていると、最後の最後に回転エビ固めで逆転勝ちするのである。ようやくタッチ出来て登場した力道山が、鬼神のように怒りの空手チョップで敵をなぎ倒すというパターンもあった。ともかくやられてやられて我慢して我慢して最後に逆転勝ちするのである。母は毎回涙ぐみ、私は狂喜乱舞するのであった・・・。
 本作を見ながら私はそれを思い出していた。

 本作は前作に比し、吹っ切れ方がスゴイ。リアリティなどくそ食らえである。「え?!リアリティって何でしたっけ?」と惚け切るくらいの潔さがある。歴史上の人物がバンバン出て来ても、史実なんかは全然関係ないのである。だってフィクションだもんねー、いいんだもんねー、という感じの開き直り方で、もう完全に吹っ切れているのだ。
 そしてすごい安心感がある。良い方は決して負けない、やられるわけがない、という気持ちで観ることが出来るのが今どきスゴい。

 最近の映画は安心出来ない。どこでどんでん返しを食らうか分からないので、良いヤツと思って応援していたら犯人だったり、主人公やヒロインが思いがけず非業の死を遂げショックを受けたりするのである。
 ところが、本作ではそんなことは起きない。悪い敵方は何人死んだか分からないくらい目一杯斬られるのだが、良い方はどんなピンチも乗り越えるのだ。

 しかし、何か続編ありそうですな。そんな予感。今度は遂に一日で参勤ですかね。
「超高速!参勤交代フォーエバー」とか。
また観に行っちゃいますね、きっと。

 面白かったぞ。余は満足じゃ\(^o^)/



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