夢/動乱のエピソード編その21


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http://i.yimg.jp/images/mail/emoji/15/ew_icon_s351.gif~未だ果たせぬ3つの夢の達成へ!~

10年ほど前に自分のこれからの夢、というのを考えてみたことがある。そして未だ果たせぬ3つの夢へのチャレンジを目標に定めた。

一つはストリートで歌うということである。私はバンドを永く続けているがストリートで歌った経験は無い。ストリートで歌うというのはミュージシャンの原点である。一度はやってみたいのだ。
これはやろうと決めればいつでも出来る。しかしいつでもと言っても今日は無理だ。スーツのまま道端で、ギターも弾かずにアカペラで歌っていたら、ただの酔っ払いの変なおやじである(=_=)
しっかり準備して練習もしてから週末の繁華街で歌いたい。勇気を出せばいつでもできるので、これは他の二つが達成できたら最後にやることにした。

二つ目はお笑いである。私は天性のギャグマンだ。子供の頃から面白いことを考えたり人を笑わせたりするのが好きだった。だから一度で良いから漫才をやってみたかった。それも身内で遊びでやるのではなく、公式の場でちゃんと勝負してみたかったのだ。
M-1グランプリという漫才のビッグイベントがある。これはアマチュアも参加できる大会であった。一度出場できないものだろうか、とずっと考えていた。コンビの候補に本気で声をかけてみたこともある。
 しかし近年漫才のレベルは驚異的に上がってしまった。突っ込みが進化し非常にテクニカルになった。台詞回しもスピーディーになり、ストーリーも高度化している。チャレンジ出来るレベルの台本を書くことさえ容易ではないのだ。コンビでエントリーするにはそれこそ血の滲むような稽古が必要なのである。

そんな時にピン芸人の大会であるR-1グランプリ(第7回/2009年)へのエントリーを決めるきっかけがあった。
2008年に私は本社の営業企画部長として福岡から転勤して来た。その年の忘年会の際に、酔っ払った勢いで宣言してしまったのだ。
「企画と名の付く部署はどこまでバカバカしいことを本気で考えられるかが大事なんだ。俺がR-1グランプリで優勝するから見とけ!」
バカである。土台無理な話だ。でも言ってしまった手前エントリーしなくてはならない。
ネタが最も重要なのだが、実は昔から温めていたネタが一つだけあったのである。
それは「音符と歌詞が同じ歌シリーズ」というネタであった。音符をそのまま歌うと歌詞になっていて歌が出来る、という世界音楽史上初のスゴイ(?)着想のネタである。
例えば、「ひばりさんが亡くなったので土に埋めた」と言ってから「ミソラ、シ、ドソー(美空 死 土葬)」と音階通りに歌うのである。他にも「身体中が痒いみたいだ」で「シラミラシー(しらみらしい)」とか、「郊外型レストランで食中毒騒ぎがあった時の保健所の対応」で「ファミレ(ス)ソードー、シドー!(ファミレス 騒動 指導!)」など、練習を重ね身振り手振りや顔の表情も工夫して、渋谷の予選会に行った。

気合を入れて臨んだものの、結局一回戦で敢え無く敗退である(=_=)
この時は極度に緊張したのだ。経験したことの無い緊張感で足が震えた。
 私はバンドでステージに立っても緊張することはない。最高ではNHKのコンテストで超満員3,000人くらいのお客さんの前で歌ったが、全く平気だった。しかしこの時は何だか本当にドキドキしてダメだった。
普通の人はこの辺で諦めるのだろうが、悔しかったので翌年パワーアップして再チャレンジした。
今度は「バルタンせいじんの地球侵略を阻んだどらえもんの妹」という新ネタを投入すると共に、バンドでカラオケを作って、その音をバックに流して歌いながら踊ったのである。
曲のサビは「ドラミー、ドラミー、ファファファファファ、ソシ!(ドラミ、ドラミ、ファファファファファ、阻止!)」である。
ファファファファファのところをバルタン星人のまねをして手をハサミのように開閉するのだ。
これは結構ウケた。一回戦でも客席がどっと沸いた。イケたかな、と思ったら見事に通過。そして何とその後の二回戦も通過してしまったのである\(^o^)/
この時点で3,000人以上いた出場者は146名に絞られていた。2,000人いたアマチュアは何と6名である。
 テレビにしょっちゅう出ているような芸人が2回戦でバタバタ落ちていて、ネットでそれを知り驚いた。2回戦通過は驚異的なことだったのだ(゚Д゚)ノ 
3回戦を通過すれば準決勝なのだが、準決勝はテレビが入ると聞かされた。実は私は当時既に執行役員になっていた。出場を知っていたのは同じ部の限られたメンバーだけであり、緘口令を敷いていた手前テレビはちょっとまずいな、と思った(*_*;
しかし、エントリーしたからには全力を尽くさねばならない。もうどうなっても良いと思い切り三回戦に臨んだ。

 3回戦の原宿ラフォーレは超満員だった。控室にいたのは結構名前の通った芸人ばかりだった。みんな知り合いみたいで、私だけが非常に浮いていた。
 お客さんは目当ての芸人を応援に来ている感じで、私にとっては完全アウェーの雰囲気である。
くそー、負けてたまるか!と気合を入れたが空回りし、一発目のネタが滑って焦った(*_*;
巻き返そうとしたら少し慌てて噛んでしまった((+_+))あとはズルズルである・・・。
結局悔いの残る3回戦敗退となってしまった。残念ではあったが会社にバレずに最後まで戦ったのでまぁ仕方ないか、と思い直した。
ところが、3回戦進出者ということで1年間番組のホームページに写真が残ってしまいびびった。今となっては良い思い出なのだが・・・。
なのでお笑いはこの成果で達成したすることにする。中途半端かも知れないが、全力を尽くし公式戦で戦えたのだから十分だろう。

そして最後の一つが本の出版である。まぁ、このような物書き的活動を粘り強く続けてみることで気長にチャンスを待つことにしよう。
いつの日か本が出せる時が来たら、その日にストリートで歌おうかな。夢は、いくつになっても諦めずに願い続ければ叶うものなのだ。きっと・・・。



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