2016年7月15日金曜日

社員旅行/狂乱のオピニオン編その11



社員旅行/狂乱のオピニオン編その11

~社員旅行は何故廃れたのか!~





かつては社員旅行というのがどの会社にもあった。今もある程度はあるのだろうが、以前に較べると激減しているのだと思う。あれはどうして無くなってしまったのだろう。やはりバブル後のムードや、かつての家族的日本型経営に対するアンチテーゼのようなものであろうか。
 社員の意識が変わり、休日のイベントなどとんでもない、というムードがあるせいかも知れない。平日飲みに誘うと、「残業ですか?」と訊かれた、という笑えない話もあるし、休日にバーベキューを企画したら休日出勤を申請された、という実話すらある時代である。 


私のいた会社でも昔は社員旅行をやっていた。会社負担の旅行ではなく個人から旅行積立のような会費を集め、それを会社の行事として実施していたと記憶している。一部補助のような形の会社の負担金があったようにも思う。


私は若い頃、この社員旅行というやつがイヤでイヤでしょうがなかった。毎日遅くまで仕事しているのに、貴重な休みを潰して上司と付き合わなくてはならないなんてどうかしている!と憤っていたのである。
しかし、このような会社のイベントの特徴は、行く前は目茶目茶イヤでも行ってしまえば結構楽しい、ということだ。バスや車に分乗して行くことが多かったが、二日目の夕方とかに帰って来ると、何だか寂しくなり夕陽を見ると泣きそうになったりするのだから不思議なものである。


しかし、昔の社員旅行の宴会は何故あんなに荒れていたのだろうか。新入社員の頃の社員旅行で上司と隣の課の課長が殴り合いになったことがあり、私は慌てて上司を羽交い絞めにした。まさに殿中松の廊下である。怒鳴り合いは毎年必ず発生していたし、普段大人しい人が豹変し目が据わり上司に暴言を吐く姿などもよく見た。

あれは多分日本酒が悪かったせいだろうなぁ。私も暴れることこそなかったが、目が回ったり、一人が三人に見えたり、トイレで吐いて寝込んだり、ひどい状態になった事が山ほどあった。今は一部の記憶を失うことが年に数回ある程度で、どんなにたくさん飲んでも悪酔いをすることはないので、やはり酒の質のせいではないかと疑念を持たざるを得ない。昔はビール、日本酒、ウイスキーの3つしか無かったから、日本酒へ雪崩れ込むスピードも早かったのだ。 


それから当時の社員旅行には、参加者に無礼講的な意識もあったのかも知れない。確信犯である。
(おーし、今日は社員旅行だから酔ったふりしてあの野郎をぶっ飛ばしてやっか)なんて考えていたかどうかは知らないが、そんな疑いも捨てきれない。
前夜に殴り合いをしていた課長同士も翌日は何も無かったかのように談笑したりしていて、若かりし私は(サラリーマン社会って不思議だなぁ)と思ったものである。目が据わり狂犬のように誰彼となく噛みついていた先輩も、前夜の所業が幻であるかのようにジェントルマンに戻っていたのだ。
そのような大暴れは勿論良いことではない。今であればとんでもない話で、懲戒ものなのかも知れない。しかし、人間らしさとか人間臭さ、というようなものが色濃くあった時代だったのである。

こういうことを書くと「昭和懐古おやじ」の烙印を押されてしまうが、それがどうした!何が悪い!と開き直りたい気持ちもある。歳が行けば皆昔が懐かしいのは当たり前ではないか。そう思えるような時代だったのだ。 


さて今、徐々に日本的経営が見直され社員旅行などのイベントが復活して来ているという話もよく聞く。システム中心の業務となり、イントラネットやメールがコミュニケーションの中心に据えられているとは言え、やはりフェーストゥフェースの良好な関係が業務を円滑にするのである。だから社員旅行に限らず、コミュニケーションアップのために企画されたチーム全体のイベントがロイヤリティを高めることは間違いないのだ。人間だもの、である。


私は社員旅行の是非を論じる気はさらさらない。社員旅行以外でも日常のコミュニケーションが円滑に行く仕組みがあればそれでいい話である。
成果主義になり人間関係が希薄になったと言われるが、会社は人生の中で最も長い時間を過ごす場である。どんなに辛く苦しくとも仲間がいれば乗り越えられるし、仕事が楽でも孤立すれば潰れることもあるのだ。チームを大切にし支え合う気持ちを持つことが、結局は自分を高めることにつながるのである。


そういったコミュニケーション向上の仕組みの一つとして、きっと社員旅行が見直されているのであろう。



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