2016年10月14日金曜日

座右の銘/咆哮のオピニオン編その1(第二部スタート!)


<作画:みやかね・にわとり>

座右の銘
~私の座右の銘「正々堂々」の秘密をカミングアウト!~

 座右の銘というのを聞かれることがある。勿論そんなことは滅多に無いのだが、例えば社内報的なものに掲載するとか、業界紙に載るとかで担当セクションから依頼があったりしたこともあった。お客様との会食などで話題となることも無いとは言えない。だから一応は即答できるようにしておく必要があった。
 私は実にいい加減な男である。これといった座右の銘はない。若い頃の上司が「座右の銘は『常在戦場』である」と言っていたのを、『錠剤1,000錠』と勘違いし、先輩のYさんに「あの人随分薬ばっか飲むんですねぇ」と言って本気でドツかれたほど無知でもあった(;'∀')
 しかし、座右の銘とは言わないまでも心に秘めていた言葉はあった。それは「宝くじも買わなければ当たらない」という言葉である。
 私は音楽や小説など、若い頃から一発当てることを夢見ていた。仕事は、性格的には最も向いていないと思われる営業マンとして、毎日厳しいストレスに耐えていたため、逆に創作活動に憧れていた面もあったのだろう。時間もない中必死の思いで作り上げて、よし!出来た!とコンテストなどに応募してもだいたい落選する。するとだんだん挫けて来るのである。どうせやっても無駄なのかなぁ、どーせあたしゃ、何をやっても咲かない昭和枯れススキなのよね~などといじけて来てしまい、モチベーションがだだ下がりになるのだ(=_=)そんな時にいつも頭に浮かぶのがこの言葉であった。
「宝くじも買わなければ当たらない」
 そうなのである。何もしなければ何も起きはしない。やってもダメなことが多いのが人生だが、かと言って待っているだけでは始まらないのだ。
 この言葉には随分助けられた。くそー、見てやがれ、絶対当ててやっからな!そう思いながらまた新しい曲や作品に向かったのであった。
しかしである。会社の人やお客様から座右の銘を聞かれてこの言葉を言うのはどうなのか。とてもサラリーマンの座右の銘とは思えない(/ω\)
ある時社内報の企画で、座右の銘を自筆で書いてください、という私にとってはとんでもなくハードルが高い依頼があった。座右の銘だけでも困るのに更に自筆である。
私は字が下手だ。悪筆と言ってもいい。超悪筆と言っても過言ではないのである。だいたい自筆で座右の銘と言えば毛筆だ。
子供の頃に悪筆を心配した母が私を書道教室に無理矢理入れたのだが、先生が途中で匙を投げ、「福田君は運動の方が向いてるのかなぁ」などと言い出し、書道教室をクビになったほど才能がないのだ。しかし社内報の依頼を断る訳にはいかないので、書くのが簡単な座右の銘を探してみた。
「一日一生」というのがあった。これは11画しかない。簡単である。意味も「一日を大切にすることが、一生を大切に生きるのにつながる」となかなか素敵なのだ。
「魑魅魍魎」などは72画もある。「魑魅魍魎」を1回書く間に、「一日一生」なら7回弱書けるのである。実に効率的座右の銘なのだ。まぁ、魑魅魍魎を座右の銘にする人はいないとは思うけどな・・・(^_^;)
しかし「一日一生」はややビジネス的ではない。心はかなり動いたが保留とした。次に見つけたのが「正々堂々」だ。22画である。
「一日一生」の2倍だが「々」が2つも入っていて簡単だ。「堂」さえなんとか凌げばカッコがつく。しかも前向きで男らしい。これで行くか、と考え、念のため語源などを調べてみた。まっすぐに堂々とものごとに向かう、という意味かと思っていたのだが、調べてみたらちょっと違っていた。
この言葉は孫子の兵法が語源である。元々の言葉は「正々の旗をむかえることなく、堂々の陣を撃つなかれ」というものであり、「大儀を掲げている相手と対立し、陣容が立派な相手の軍隊と戦っても勝つことは難しいので戦いを避けなさい」という意味だった。
つまり戦いにおいて最も強いのは、正義の旗印の下に集った兵士が高いモチベーションを維持し、それを束ねる指揮官が陣形をしっかり整えることだと言っているのだ。これには感銘を受けた。当時私も営業の部隊を束ねる立場におり、大義や正義の旗印がいかに大切であるかを考えさせられ、その後の仕事にも大いにプラスとなったのである。
自筆がイヤで簡単な座右の銘を探す、というまったくセコく邪まな考えからこのような素晴らしい座右の銘に巡り合うというこの幸運は、まさに「瓢箪から駒」である。「棚からぼたもち」とも言えるし、「うそから出たまこと」とも言えるだ。
その後私の公式な座右の銘が「正々堂々」となったのは言うまでも無い。



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