2016年11月11日金曜日

「AI人事部」笑劇のサラリーマンエッセイ!/咆哮のオピニオン編その13


<作画:みやかね・にわとり>

~遂に人事はAIが決める時代?!~

 A君がパソコンを丁寧に掃除している。画面やキーボードなどを専用の布で拭いてピカピカにしているのである。
「何してるの?」と訊いたら、
「何言ってるんですか福田さん、もうすぐ人事考課ですよ。AIに悪い印象を持たれたら大変じゃないですか!」と怒られた。
 AIの印象って一体何・・・??? 

 こんな光景が近々訪れるかもしれない。人事考課や人事異動は人間じゃなくてAI(人工知能)が行う時代が到来するようなのである(゚Д゚)ノ 

 新聞を読んでいて驚きで目が丸くなった(@_@
 どうも、人材紹介会社がIT会社、コンサル会社などと組んで、AIが採用、評価、配属などを決めるサービス事業を展開するらしいのである。
 なるほど、確かに人事制度の大きな問題点は「好き嫌い問題」であろう。いくら仕事が出来ても、上司に嫌われると評価が上がらない、というようなことだ。
 逆に言えば、たいした仕事が出来なくても、上司とベタベタ上手くやっているヤツの方が出世する、ということでもある。このような公平性を欠いた職場では、社員はやる気を失い活性化が出来ないのだ。
 そこでAIの登場である。入社時からの勤怠や仕事の実績、評価などのデータを元に、長期的な視点をしっかり取り入れて公平な評価をすれば、社員の納得感は上がり意欲も倍増、職場が活性化する、というビジョンなのだろう。
 確かに評価はその時の上司が一手に行う仕組みが多いので、そこがオープンでクリアになれば効果的であろう。

 しかし評価に関して言えば、成果と合わせて取組み姿勢を見るプロセス評価も大切である。ただ単に成果だけで判断するのは、それぞれの社員の担当業務の特性や難易度などを十分反映していないものになり、却って不公平になったりする場合もあるのだ。
 日常業務の取組み姿勢や、チームの中でのリーダーシップ、協調性なども正当に評価される必要があるだろう。

 ならば、AIがそれらもチェックする方法はないのか。
 例えば、PCのカメラとマイクでそれぞれの社員の行動や言動をチェックし、日常的な取組みプロセスも併せて評価できるデータベースを作る、というのはどうだろう。AIが急速に進化している昨今である。そのくらいのことは出来るようになっても全然おかしくはないのだと思う。
 しかし、そうなればAIに好かれるような言動や行動を目指すことが評価を高めることにつながってしまうのではないか。
 冒頭に書いたように、AIの身体の一部であるパソコンを磨き上げようとするA君の行動は十分理解出来るのである。そんなことは気休めかも知れないが、何せパソコンのカメラで着席時は常時監視され録音されているのだから、どうしてもAIの目(カメラ)や耳(マイク)は気になるのだ。AIに気に入られるにはどうしたらいいか、ということを考えてしまうのである。

 中元歳暮の季節にはシステム部に「AI様」宛としてLANケーブルを贈ったりするヤツも出て来るだろう。昇格したらAIにお礼のメールを出す習慣が出来ることも想定される。そうなるとAIだっていろいろ余計なことを考えるようになるのではないか。
(何だよ、せっかく昇格させてやったのにお礼のメールの一つも出せねぇのかよ。ダメだな、こいつ。使えねーな。よーし、次の異動で飛ばしてやっからな。首洗っとけ!)
とか何とか恐ろしいことを考えても不思議はないのだ。
(よし、決めた!こいつのパソコン時々シャットダウンさせて、仕事の効率落としてやっからな。へへへ、共有ホルダーのデータにバグ入れとくのもいいな)などと、怒ったAIが強硬策に出る懸念さえも想定する必要があるのだ。

 うーむ、なるほど。なかなか難しいもんだなぁ。あれ?これって結局今とあんまり変わらないよね。
 属人的という言葉があるが、「当社の課題は『属AI的』からの脱却です」なんてことにならないよう祈るばかりである。


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